2020年6月27日以降、特定の悪意あるスクリプトの影響を受けるとMAYAの動作を妨げるマルウェアが確認されました。
・https://area.autodesk.jp/information/securitytools/
問題の症状は、
・無限ループが開始して、Mayaが応答しない
・UI が応答しない
・特定のファイルを開けない
など、さまざま。
このマルウェアはシーンファイルに組み込まれているため、感染したシーンを知らずに開いてしまう可能性があり、
また、感染したMAYAで他のシーンを扱うと、そのシーンにも伝染してしまう非常に厄介な代物です。
このマルウェアに対応する「 Maya Security Tool 」がオートデスクから公開されていて、このツールを有効にするとシーンファイル感染したマルウェアを駆除してくれます。
しかし、「 Maya Security Tool 」を有効にしたのにもかかわらず、使い方を間違い、駆除されないケースが報告されているようです。
折角マルウェアを駆除する「 Maya Security Tool 」を有効にしても、これでは意味が有りません。
この記事では、注意喚起の意味も込めて、「 Maya Security Tool 」を有効にしたMAYAの正しい運用の仕方を紹介します。
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「 Maya Security Tool 」がマルウェアを駆除するタイミング
シーンファイル感染したマルウェアに対応する「 Maya Security Tool 」のプラグインを有効にすると、シーンファイルをロードするタイミングでスキャンできます。
しかし、「 Maya Security Tool 」が有効になる前にシーンファイルをロードすると、当然スキャンされず駆除できません。
例えば、
・.baや.maをダブルクリック
・デスクトップ上のMayaの起動アイコンにドラッグ&ドロップ
この様な仕方の場合、MAYAが起動し直ぐにシーンファイルを開きます。
つまり「 Maya Security Tool 」が有効になる前に開いてしまいます。
結果として、シーンファイルに感染したマルウェアを駆除できず、MAYAが不具合を引き起こしてしまう。
「 Maya Security Tool 」を有効にする
メニューの Windows(ウィンドウ) > Aettings/Preferences(設定/プリファレンス) > Plug-in Manager(プラグインマネージャ) クリック
Plug-in Manager(プラグインマネージャ)で次のプラグインを有効にします。
・MayaScanner.py
・MayaScannerCB.py
MayaScanner.py は 、対象のファイルやMAYA自体を手動でスキャンできます。
MayaScannerCB.py は、ファイルを Maya にロードする際のアクティブ スキャンが有効になります。
シーンファイルをロードするタイミングでスキャンするには「MayaScannerCB.py」を有効にするのを忘れずに。
ファイル(baや.ma)または、Maya 自体を手動でスキャン
Plug-in Manager(プラグインマネージャ)で、MayaScanner.py を有効にすると、
File(ファイル) > Scan > Scan File… / Scan Current Scene が使用できます。
Scan File… :Mayaファイル(.baや.ma)を手動でスキャン。
Scan Current Scene :Maya自体(現在ロードされているシーンを含む)を手動でスキャン。
試しに、MAYAシーンファイルをスキャンしてみてはどうでしょう。
Scan File… をクリック。
ファイルダイアログでMAYAファイルを選択し「Scan」をクリック。
シーンファイルがロードされ、テキストエディタに
「Autodesk.MayaScanner : Scan Completed: no issues found」と表示されました。
ロードしたシーンファイルに問題は無かったようです。
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Mayaの安全なシーンファイルの開き方
Plug-in Manager(プラグインマネージャ)で、MayaScannerCB.py を有効にすると、シーンファイルをMAYAにロードするタイミングでスキャンされます。
しかし前述の通り、
・.baや.maをダブルクリック
・デスクトップ上のMayaの起動アイコンにドラッグ&ドロップ
この様な仕方の場合、MAYAが起動し直ぐにシーンファイルをロードしてしまうため、アクティブ スキャンが有効になりません。
シーンファイルをMAYAにロードするタイミングでスキャンするには、次の何方かの方法で運用します。
MAYAを起動後に、メニューの「Open Scene…」でファイルを選択・ロード
又は
コマンドプロンプト(mayaやmatabatch)でファイル名を指定してMayaを起動
どちらの方法もMaya起動後にファイルをロード・読み込むので正しく駆除が実行されます。
まとめ:正しい運用でマルウェアからMAYAを守りましょう
知らず識らず感染したシーンファイルを開いてしまう可能性がある厄介なマルウェア
このマルウェアに対応する「 Maya Security Tool 」がオートデスクから公開されていていますが、使い方を間違うと意味が有りません。
問題がおきてからでは遅いので、正しい運用でマルウェアからMAYAを守りましょう。
■Plug-in Manager(プラグインマネージャ)で次のプラグインを有効にします。
・MayaScanner.py
・MayaScannerCB.py
■MAYAファイルまたは、Maya自体を手動でスキャンする
File(ファイル) > Scan > Scan File… / Scan Current Scene
■シーンファイルを開く場合は次の方法
MAYAを起動後に、メニューの「Open Scene…」でファイルを選択・ロード
又は
コマンドプロンプト(mayaやmatabatch)でファイル名を指定してMayaを起動
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