liquidjumper MAYA Autodesk MAYA LTとMAYAの違いを解説|ゲーム制作に有効な機能そして価格を比較

Autodesk MAYA LTとMAYAの違いを解説|ゲーム制作に有効な機能そして価格を比較

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ハリウッド映画をはじめ世界中のCG映像やビデオゲーム制作で使用されているAutodeskの「MAYA」


高度なモデリングやアニメーション、高品質なレンダリングと非常に高性能なソフトウェアですが、

プロフェッショナル向けという事も有り非常に高価


ゲーム制作が趣味の人は勿論、スタートアップ組織が購入するには中々ハードルが高いのが正直なところ。



Autodesk(オートデスク)



それでも創作活動の環境は妥協したくない。
・できるだけ良い環境でゲーム制作がしたい。
・とにかく「MAYA」を使いたい。


そのような人にとって最適な選択肢であろうソフトウェアが、「MAYA LT」です。

「MAYA」の多くの機能はそのままに、ゲーム制作を想定した機能を追加。

そして、なんと言っても「MAYA」と比べて非常に安い


そこで本記事では、「MAYA LT」と「MAYA」の違い、何が出来て何が出来ないのか。

また購入する場合のライセンスの仕組みと購入方法を紹介します。

Autodesk(オートデスク)


「MAYA LT」とは?「MAYA」と何が違う?

「MAYA LT」とは?MAYAと何が違う?
▲MAYA LTのメイン画面


「MAYA LT」は、「MAYA」のモデリングやアニメーションの機能はそのままに、レンダリング機能などを省いた、いわゆる簡易版の「MAYA」。

一部機能が省かれているため、「MAYA」と比べると大分安く購入できます


いわゆる簡易版とは書きましたが、基本的な機能はフルスペックの「MAYA」そのもので、

むしろ、ゲームエンジンのUnityやUnreal Engineに直接アセットを出力できる「書き出しツール」が搭載されるなど、ゲーム制作に便利な機能が追加されています。


要するに「MAYA LT」は、ゲーム開発者をターゲットにした製品で、ゲーム制作に必要のない機能を省くことで価格が下げられ、

多くの個人制作やスタートアップ企業のゲーム開発者に「MAYA」の機能を安価に提供できる製品であって、決して機能だけ減らした簡易版では無いということ


レンダリング処理や物理演算などのパワーを使う処理はゲームエンジンに任せて

モデリングやアニメーションなどの繊細な箇所は「MAYA LT」

その様な使い分けであれば「MAYA  LT」で十分といえるでしょう。


ちなみにteam17 digitalが開発した大人気インディーズゲーム「Overcooked(オーバークック)」は「MAYA LT」で開発されたようです。


MAYAとMAYA LTの価格

「MAYA  LT」の価格は、「MAYA」と比較すると、

とういうか比較するまでもなく非常に安価に購入できます。


例えば1年間使用できるライセンスで比較すると、

「MAYA」272,800円/年(税込)

対して

「MAYA  LT」は、40,700円/年(税込)

約7分の1の価格で購入可能。※2021年度価格


MAYA・MAYA  LT 2021年度価格比較表

MAYAMAYA  LT
1ヶ月ライセンス価格36,300円(税込)5,500円(税込)
1年ライセンス価格286,000円(税込)42,900円(税込)
3年ライセンス価格772,200円(税込)115,500円(税込)


MAYAから省かれた機能

この項目が最も気になるところじゃないでしょうか。

フル機能が使える「MAYA」とゲーム制作を目的とした「MAYA LT」

コストパフォーマンスが高いとはいえ、使いたい機能が無ければ購入する意味がありません。

ここでは、「MAYA」にはあって「MAYA LT」には無い機能の一部を紹介します。

レンダリング機能

レンダリング機能
▲左)MAYA LT のメニューモードの項目、右)MAYAのメニューモードの項目


「MAYA」にはあって「MAYA LT」には無い機能で、ゲーム制作を目的としたソフトウェアなんだど明確に伝わるのがレンダリング機能の省略です。


メインメニューのモードを変更する項目にも「レンダリング(Rendering)」はありません。


あくまでも「MAYA LT」はゲームに必要なキャラクターや背景、小物類、その後の部品を作る事に徹して

最終的に画面に描画するパートは「Unreal Engine」や「Unity」などのゲームエンジンに任せる


「MAYA LT」は、そのような役割分担を前提としたソフトウェアなんだと理解すれば納得の取捨選択と理解できます。


ただし、全くレンダリングの類が出来ないかというとそんな事は無く、ベイクレンダラー「TURTLE」を使ったテクスチャベイキングの結果をプレビューするための「Texture Baking View」で、簡易的なレンダリングが可能ではあります。

エフェクト作成機能

こちらもレンダリング機能と同様に、MAYAのメニューモードの項目に「FX」の文字は見当たりません。


理由も同様で、「Unreal Engine」や「Unity」などのゲームエンジンで自由度が高く派手なエフェクトが簡単に作成できるので、わざわざ「MAYA LT」で作成する必要も無いという事なのでしょう。

スクリプト言語 Python未対応

Pythonは未対応


もしかしたら「MAYA LT」の導入を検討する際に、最も可否があるのがこの問題かもしれません。

残念ながら「MAYA LT」で使えるスクリプト言語は「MEL」のみです

Pythonは「3」も「2」も対応してません。


元々MAYAで使えるスクリプト言語は「MEL」だけなので、それほど落胆するほどでは無いのかもしれませんが、できれば対応して欲しいところ。


ただ、「MEL」もかなり自由度が高くMAYAをカスタマイズできて、ワークフローの効率化には強力なスクリプトなので、

(というかPythonはMELのラッパーなので処理スピードはMELの方が早い)

Pythonにこだわりがないなら、それ程気にする必要は無いかもしれませんし

そもそもスクリプトを書くつもりが無いなら全く気にする必要はありません。



使いたい機能が搭載されているのか否かは、実際に試用してみないと正確には分かりません。

なので30日間無料で使える「無償体験版」で試用するのをオススメします。


MAYA LT に追加された機能

「MAYA」から機能を省かれた「MAYA LT」ですが、逆に3Dゲーム開発に有効なツールセットが搭載されています。

モデリング・アニメーション・ライティング・エキスポーター

などの作業を効率化する機能は、全てを紹介しきれない程。

ここでは、3Dゲーム開発に有効な機能の一部を紹介。

FBXファイルの書き出しワークフローに有効「ゲームエクスポーターツール」

MAYA LTのFBXファイルの書き出しワークフローに有効「ゲームエクスポーターツール」


「Game Exporter」は、ゲーム エンジンにモデルとアニメーションクリップを送信するのに合理的なFBXファイルのエキスポート操作を効率化してくれるツール

書き出し時の設定をモデルやアニメーション データごとにカスタマイズして保存でき、別のシーンから書き出すときにも再利用できます。

※「Game Exporter」は「MAYA2022」に実装されています。

ゲームエンジンの「Unity」 または 「Unreal」 に送信

MAYALT ゲームエンジンの「Unity」 または 「Unreal」 に送信


「MAYA LT」からゲームエンジン の「Unity 」や 「Unreal Engine」へ直接書き出だせる機能。

「MAYA LT」のメインメニュー バーのFileメニューに「Send To Unity」と「Sende To Unreal」があり、ターゲットのアプリケーションにFBX 形式で送信できます。

※「Send To Unity」と「Sende To Unreal」は「MAYA2022」に実装されています。


他にもオートデスクのスカルプティングツール「Mudbox」に書き出せる「Send to Mudbox」もあり、同じ様にオブジェクトをFBX 形式で送信する事ができます。

MAYA LT 「Mudbox」に書き出せる「Send to Mudbox」


「Mudbox」は他社のスカルプティングツールよりも非常に安価な15,400円 /年(税込)で購入できるので、一度試してみてはいかがでしょう。

ベイク処理 Texture Baking

ベイク処理 Texture Baking


重い計算処理が必要なリアルなライティングをゲーム内でも再現できるベイキング技術

「MAYA LT」ではゲーム制作の効率化を考えてベイキング操作の機能類がメインメニュー「Texture Baking」に纏められています。

グローバルイルミネーションを使ったライティングデータをベイクレンダラー「TURTLE」を使ってテクスチャーや頂点マップに簡単にベイクすることができます

Creative Market と統合し 3Dアセットを直接購入可能

Creative Market と統合し 3Dアセットを直接購入可能


3Dアセットを参照、購入できるCreative Marketパネルを搭載。

Maya LTで直接アクセスし検索・購入。Maya LTのシーンにロードできます。


ここで紹介した以外にも「MAYA LT 」には、ゲーム制作に役立つ沢山の機能が追加されています。

「MAYA LT 」に追加された機能の詳細は、オートデスク公式ストアで確認してください。

オートデスクサブスクリプションライセンスとは

Autodeskのサブスクリプション契約とは


MAYA LTを含むAutodesk製品を利用するにはサブスクリプションライセンス契約が必要です。

Autodeskのサブスクリプションは、「サインインタイプのサブスクリプションライセンス」を採用していて、

安全性は勿論、運用の自由度が高く、社内と出先で複数台のPCを使う場合や、PCの交換をする場合でも非常に取り扱いやすいライセンス形態です。

サインインタイプのサブスクリプションのメリット

・シリアル番号によるアクティベーション作業がなくなり、ユーザの AUTODESK ID にかかる製品使用権の有無をサインインにより認証し、製品アクセスが可能になりました。

・シリアル番号による製品アクティベーションと、指名ユーザ認証の 2 段階のステップから、ユーザ認証(AUTODESK ID でサインイン)のみで製品へアクセスでき、どこからでもデバイスを選ばず、容易にソフトウェアを使用できるようになります。

・ シリアル番号によるアクティベーション作業がなくなることで、製品立ち上げにかかるエラーが減少します。

・ シリアル番号が不要となり管理に時間を費やす必要がなくなります。

・ ユーザ管理、製品の割当てが直観的に操作でき、保有ライセンスを有効活用できるようになります。

参照元:オートデスク アカウント ユーザ マニュアル


以前までのライセンスは、インストールするPC自体に紐づけられていた為、PCを変更する場合は、一旦シリアル番号をAutodeskのサーバーに移し、移動先のPCにMAYAをインストール後に再びアクティベーション作業をする必要がありました。また、その際に認証がスムーズにいかず時間を浪費していました。


それが、「サインインタイプのサブスクリプションライセンス」になったことで、AUTODESK ID のサインインだけでOKに。

この変化は作業的にも精神的にも安心できます。


そして、AUTODESK ID のサインインができればデバイスを問わないので(PC自体に紐づけられない)、1ライセンス最大3台のPCにインストールし利用する事ができます。


MAYA LTの30日間無料の「無償体験版」をインストール

「MAYA」に比べて「MAYA LT」は安いのは分かるけど、いきなり購入するのはちょっと


たしかに、安いとは言え触れてもない「MAYA LT」に、1年ライセンス42,900円(税込)をポンッとは出せない。

オートデスク公式ストアには、各製品が30日間無料で試用できる「無償体験版」があります。

なので「MAYA LT」の購入を検討する為にもまず、「無償体験版」を使ってみる事をオススメします。

MAYA LTの無償体験版をインストールする手順


無償体験版をインストールするにはまず、オートデスク公式ストアのMAYA LTのページに移動し

「無償体験版をダウンロード」をクリック

MAYA LTの無償体験版をインストールする手順


「ダウンロードを開始する前に、次の点をご確認ください。」

とポップアップ表示がされるので、ここでPC環境、インターネット環境を確認します。

体験版のファイルサイズは約「8GB」なので、PCのストレージに空きがあるかを今一度確認。

問題なければ「次へ」をクリック

「ダウンロードを開始する前に、次の点をご確認ください。」


ここでは、インストールするPCのオペレーティング・システム(OS)を選択。

また、使用する言語も選択します。

「次へ」をクリック

インストールするPCのオペレーティング・システム(OS)を選択


オートデスクにサインインを求められますが、既にオートデスクのアカウントを作成済みであれば、「次へ」をクリックするだけでスムーズにサインイン出来ます。

まだ、オートデスクのアカウントが無い場合は、「アカウントを作成」をクリックして、オートデスクアカウントを作成します。

オートデスクにサインイン


「会社名」「都道府県」「郵便番号」「電話番号」「居住国」を入力

入力が完了すると「ダウンロードを開始」ボタンがアクティブになるので、クリックします。

「会社名」「都道府県」「郵便番号」「電話番号」「居住国」を入力


ディレクトリダイアログで、ダウンロードするディレクトリを選んでダウンロードを開始します。

「ダウンロードを開始しています」のポップアップが表示されます。

ダウンロードするディレクトリを選んでダウンロードを開始


ダウンロードされたファイル名を確認すると分かりますが、製品バージョンは「MAYA LT 2020」です。

2021年現在の「MAYA」の最新バージョンは「MAYA2022」なので最新の機能は使えません。

※「MAYA2021」はスキップされたので、「MAYA LT 2020」は一つ前のバージョンです。

ダウンロードされたファイル名を確認すると分かりますが、製品バージョンは「MAYA LT 2020」


ダウンロードしたファイルをダブルクリックで起動すると、インストールの準備が始まります。

インストールの準備が始まります


インストールの準備が終了すると、契約書が表示されます。

契約内容に問題なければ「次の項目に同意する」のチェックボックスを有効にして、「次へ」をクリック

契約書が表示


「MAYA LT」をインストールする場所を選択。

デフォルトでディレクトリのパスが入力されているので、基本的にはこのままで問題ないでしょう。

「次へ」をクリック

「MAYA LT」をインストールする場所を選択


「追加のコンポーネントを選択」でプラグインを追加でインストールできます。

選択できるのは、Adobeのテクスチャやマテリアルを作成するソフトウェアSubstanceのMAYA用プラグイン

「 Substance in Maya LT 2020」

興味があればチェックボックスを有効に、必要なければそのままで 「インストール」をクリック

「追加のコンポーネントを選択」でプラグインを追加でインストール


■Maya用プラグイン「 Substance in Maya」のデモムービー


「Maya LT 2020」のインストールが開始されます。

「Maya LT 2020」のインストールが開始されます


インストールが完了したら「開始」をクリック。 

今回は体験版を試用するので「START TRIAL」をクリック


・購入する場合は「BUY NOW」
・体験版を試用する場合は「START TRIAL」


の何方かを選択します。

今回は体験版を試用するので「START TRIAL」をクリック。 

今回は体験版を試用するので「START TRIAL」をクリック


「BUY NOW」のボタンが表示されますが、とりあえずスルーで。

「BUY NOW」のボタンが表示されますが、とりあえずスルーで


「Maya LT 2020」が起動しました。ユーザー名の横に試用期間の残り日数が表示されています。

「Maya LT 2020」が起動しました

「サインインタイプのサブスクリプションライセンス」なので続けて使用するのも簡単

30日間の無償体験後も、続けて使用したい場合は、「BUY NOW」をクリック、もしくはオートデスク公式ストアでライセンスを購入します。

ライセンスを購入完了後は、「Maya LT 2020」をあらためてダウンロードする必要は無く、サインインするだけで引き続き使用できます

まとめ:ゲーム制作ならコストパフォーマンス抜群のMAYA LT

「MAYA」は、あらゆる3DCG作品を制作する機能が備わった、プロフェッショナルの間で最も使用されているDCCツール(Digital content Creation Tool)の一つです。


国内外の映画やドラマ作品、人気ビデオゲームの制作スタジオで使用されていますが、

ゲーム制作だけを目的とした場合、正直 オーバースペック とも言えます。


ゲームの内容や制作体制にもよりますが、ゲームエンジンとの役割分担を考慮した場合、

インディーズゲーム開発者・スマホゲームの開発であるなら、

まずは「MAYA LT」から始めるのが、コストパフォーマンス的に最良の選択でしょう

創作活動の環境は妥協したくない。

・できるだけ良い環境でゲーム制作がしたい。

・とにかく「MAYA」を使いたい。

ゲーム制作者は勿論、初めて3DCGソフトウェアを購入する人にも「MAYA LT」は手に取りやすい製品です。


是非「無償体験版」から試してみてください。




Autodesk(オートデスク)

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