Maya 2020.2で新たに搭載された機能に、アウトライナーに関わるものがありました。
アウトライナーの新機能なので話題としては地味ですが、アウトライナーはMAYAの操作で触れる回数が多い箇所です。触れる機会が多いアウトライナーの効率化は、MAYAの操作全体の効率化の為にも大切。
そこで今回は、Maya 2020.2で搭載されたアウトライナー(Outliner)の新機能を、従来からある関係する機能と合わせて紹介します。
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アウトライナー(Outliner)を縦に分割|垂直分割バー
オブジェクトの数が多くなり、階層も深くなると、単窓のアウトライナーで管理するのは窮屈になります。
グループの構成を入れ替えようとして、下側にあるオブジェクトを、上側にあるグループに追加するだけの操作でも面倒。
そんな時に便利なのが、アウトライナーの分割機能です。
アウトライナーの窓を上下に分割して、上下どちらの窓にもアウトライナーの内容を表示します。窓を跨いでオブジェクトを移動する事が出来るので、上側と下側に配置されたオブジェクトを行き来させたり、見比べたりする時に重宝します。
ただこの機能の欠点は、上下に分割する為に、一つの窓に表示出来る情報量が、分割しない状態に比べて少なくなってしまうこと。中央部分で分割すると半分の情報量になってしまいます。
この欠点を解消してくれるのが、Maya 2020.2で新たに搭載された[垂直分割バー]です。
アウトライナー(Outliner)を縦に分割するので、分割しない状態と比べて、一つの窓内の情報量が変わりません。
アウトライナーの分割方法を縦分割に変更するには、アウトライナー内のメニューから
Display > Window Layout > Split Vertically を選択します。
[垂直分割バー]縦方向に分割されました。
オブジェクトの表示数が分割前と変わりません。アウトライナーの垂直方向の表示範囲を最大限に使って表示します。
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アウトライナー(Outliner)内でセットを作成|セット(Sets)コンテキストメニュー
複数のコンポーネントやオブジェクトなどを、再選択する時に便利な機能がセット(Sets)です。オブジェクトが大量にあっても、事前に複数のオブジェクト群を集合体としてセットにまとめておけば、後からオブジェクトを一つ一つ選択し直す手間が省けます。
セットを作成するには、選択箇所を選んだ後にMAYAメインのメニューバーから作成する必要がありましたが、Maya 2020.2 からオブジェクトのセットはアウトライナー(Outliner)内で作成する事が出来るようになりました。
アウトライナー内でオブジェクトを選択し、右クリックメニュー(コンテキストメニュー)を表示します。するとMaya 2020.2 からメニューの項目にセット(Sets)が追加されています。
セット(Sets)項目には、セットを作成する以外に、パーティションの作成や、追加などの機能もあります。
Create Set
選択したオブジェクトのセット(Sets)を作成できます。
Create Partition
パーティション(Partition)は、セット(Sets)間でメンバーが重複するのを防ぐ事ができます。
パーティション(Partition)の編集は、メンバーから
ウィンドウ(Windows) > リレーションシップ エディタ(Relationship Editors) > パーティション(Partitions)を選択します。
パーティションからセットを除去したり、パーティションを削除する場合は、リレーションシップ エディタ(Relationship Editors)で編集します。
Create Quick Select Set…
シェルフ(Shelf)に、選択アイコンを作成する事ができます。
作成したセット(Sets)のセットメンバーを選択するには、アウトライナーのセット(Sets)を選択して、右クリックメニューから[Select Set Members]を選択する必要があります。
でも、シェルフに選択アイコンを作成すれば、クリックするだけでセット(Sets)のメンバーを選択する事ができます。
Shelfに作成するアイコンの名前を入力して、「Add to Shelf」をクリック。
シェルフ(Shelf)に選択アイコンが作成されます。
Add Selection to Set
作成済みのセット(Sets)のメンバーにオブジェクトを追加できます。
Remove Selection from Set
作成済みのセット(Sets)のメンバーからオブジェクトを削除できます。
セット(Sets)を選択したら、セットメンバーを自動的に選択
セットメンバーを選択するには、セットを選択して右クリックメニューから[Select Set Members]を選択する必要があります。
アウトライナーのセット(Sets)を選択したら、自動的にセットメンバーを選択するようにする事もできます。プリファレンス(Preferences)ウィンドウで、
選択項目(Selection) > モディファイア(Modifiers) > アウトライナでセット メンバーを自動選択(Auto-select set members in the Outliner)を有効にします。
これで、セットメンバーを選択する時に、わざわざ右クリックメニューを表示する必要がなくなりました。
まとめ:Maya 2020.2で搭載されたアウトライナー(Outliner)の新機能
Maya 2020.2で搭載されたアウトライナー(Outliner)の新機能を紹介しました。
- 垂直分割バー
- セット(Sets)コンテキストメニュー
垂直分割バー
アウトライナー(Outliner)内を縦に分割する事がきます。上下に分割する方法に比べて内容が減らないので、大量のオブジェクトを扱う場合にとても便利。
セット(Sets)コンテキストメニュー
アウトライナー(Outliner)内でオブジェクトを選択。右クリックメニューからセットを作成する事ができます。
地味な内容ですが、アウトライナーはMAYAの操作で触れる機会がとても多い箇所です。触れる機会が多い操作を効率化すれば、作業が楽になり生産性もあがります。
是非、Maya 2020.2で搭載されたアウトライナー(Outliner)の新機能を試してみてください。
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